会計の“見える化”を実現
Theta IRISが提案する、FileMakerベースの分散型クラウド会計ソリューション
〜 Claris FileMaker × さくらインターネットで構築 〜
インボイス制度対応や、小口現金管理の煩雑さを解消し、すべての会計情報を一元的かつリアルタイムに可視化。
支出の内容・金額・処理状況を組織内の誰が見ても分かる形で提示することで、内部統制の強化と現場負担の軽減を同時に実現します。
中小規模の一般法人・団体・自治体にも最適な、シンプルで柔軟な会計基盤です。
FileMaker Data API ケーススタディのご紹介
FileMaker Data API は、FileMaker データベースの情報を外部のWebアプリケーションやサービスと連携させるための仕組みです。
本記事では、一般の業務担当者や管理者に向けて、このAPIの活用がもたらす「業務の見える化」「データの一元管理」「拠点間連携の効率化」など、実際のメリットに焦点を当ててご紹介します。
すでにFileMakerを利用している企業・団体が、既存の資産を活かしながらクラウド対応・Web化・自動化へとステップアップできる構成となっており、今後も実例を交えて継続的に発信していきます。
導入の背景
企業・団体・自治体など、複数の拠点を持つ組織においては、会計処理のバラつきや確認作業の煩雑さがしばしば課題となります。特に、Excelや紙ベースでの管理では、支出状況の把握や不備の検知が遅れがちです。
本提案では、各拠点が日々の支出をWeb上で入力し、本部や会計管理者がリアルタイムで集計・分析・チェックできるクラウド型の会計基盤を導入することで、業務の標準化と可視化を実現します。
- 分散入力&集中管理:支部ごとに自由に入力しながら、本部での統合確認が可能
- カスタマイズ可能なUI:現場に合った入力項目や表示形式を自由に設計
- 国産クラウド活用:国内データセンターでの運用により、セキュリティ・信頼性を確保
- FileMaker資産の有効活用:既存のデータベースを活かしながらWeb連携を実現
これにより、日々の処理が「記録のため」ではなく、「共有と判断のため」に生きる仕組みへと進化します。
主な特徴
ユーザビリティ
Webブラウザから簡単にアクセス可能で、PC・スマホ・タブレットいずれにも対応。ユーザーごとに使いやすい画面構成が可能で、現場の入力ミスや属人化を防ぎます。マルチデバイス対応により、出先での確認や申請にも対応可能です。
セキュリティ
SSL通信による暗号化、ユーザー認証(ID/パスワード)、操作ログの記録に加え、支部単位でのアクセス制限や編集権限設定も可能。万が一の不正操作や誤入力のリスクを大幅に低減します。
費用対効果
既存のFileMaker資産や業務フローを活かした上でWeb化・自動化が可能。大規模なパッケージ導入に比べて、初期投資を抑えながら、現場にフィットした会計運用を実現できます。保守・拡張の内製化も視野に入ります。
柔軟な拡張性
LINE通知、Googleスプレッドシート連携、外部監査用出力、AIによる異常検知、PDF保存機能など、FileMaker Data APIの活用により、段階的な機能強化が可能。必要な機能を“あとから足す”設計で、拠点の成長や制度変更にも柔軟に対応します。
開発方針と前提
本システムは、日々の会計業務を誰にとってもわかりやすく、かつ柔軟に運用できるようにすることを目的としています。業務の現場で発生する「入力のしづらさ」や「情報の分断」を解消し、管理者が常に状況を把握できる構造を目指します。
基盤には、Appleグループである Claris社の「FileMaker」を採用し、API連携による拡張性と視認性に優れた仕組みを構築。さらに、インフラには日本国内の信頼性の高い さくらインターネット を活用しています。
- 段階導入:小規模拠点から無理なく導入し、拡張可能な設計
- 自由な拡張性:将来的に通知、承認、AI分析などの追加も視野
- 端末非依存:PC・スマホ・タブレットいずれにも対応
- 属人化の回避:マニュアルレスな直感的UIを重視
- セキュアな運用:日本国内のクラウドインフラと権限制御で安全性確保
「大企業向けでは大げさすぎる。でもExcelでは不安が残る」——そんな声に応える、“ちょうどいい”会計ソリューションを提供します。
一次開発(基本機能)
初期段階では、複雑な機能に偏らず、実用性・透明性・継続性を重視した構成で開発を行います。
各拠点での分散入力と本部での集約管理という、クラウド型会計の基本設計を丁寧に構築します。
入力はWebブラウザから行い、PC/スマホ/タブレットなど場所や端末を問わず対応可能。権限管理に基づくログイン機能を備え、安心・安全な運用環境を提供します。
また、開発基盤には FileMaker Data API を採用。
Appleグループの Claris社 によって提供されており、柔軟な連携と拡張性、そして高い安定性を兼ね備えた仕組みです。
- 科目マスター管理:拠点単位で編集可能な支出項目管理
- 会計記録:入力フォーム、編集履歴、差し戻し/ロック機能
- 集計機能:日・月・年・拠点別などの出力に対応
- 予算実績管理:計画との差異を一覧化(※グラフ表示は今後)
- ユーザー管理:ID/パスワードによる権限制御、操作ログ
- リアルタイム同期:FileMaker Data APIによるWebベース操作
二次開発(拡張機能)
一次開発で構築された堅牢な基盤の上に、FileMaker Data API を活用した段階的な機能拡張が可能です。
会計処理にとどまらず、より高度な分析・通知・外部連携を加えることで、組織全体の意思決定とガバナンスを強化します。
- 複数拠点のデータ統合:本部一括管理画面の構築
- リアルタイムダッシュボード:財務状況の即時可視化
- LINE通知機能:支出上限超過や異常入力を即時報告(LINE Notify 連携)
- クラウドツール連携:Google SheetsやSlackなどとAPI経由で接続
- ファイル添付:PDF領収書などのアップロード・保管機能
- 監査用出力:PDF・CSVによる形式別エクスポート
- AI連携:異常検出・支出傾向の自動分析による業務支援
- ワークフロー構築:モバイルでの入力・承認フローの整備
必要に応じて機能を“あとから育てていく”柔軟な設計思想に基づき、進化し続ける会計プラットフォームを提供します。
予算(例)
以下は、複数拠点を持つ一般法人・団体を想定した導入パターン別の概算予算例です。実際の費用は、機能要件や拠点数、既存環境との連携内容により変動します。
モデル①:単一法人・中小規模団体
- 対象:1法人/1管理者+3〜5名程度の利用者
- 開発費:50〜80万円(要件定義・UI設計・初期構築を含む)
- 月額クラウド利用料・保守:1〜2万円
モデル②:複数拠点を持つ団体・法人
- 対象:10〜50拠点、1本部管理
- 開発費:100〜300万円(本部機能+拠点展開設計)
- 月額クラウド・ライセンス費:5〜20万円(規模に応じて)
モデル③:全国展開または大規模ネットワーク
- 対象:47都道府県や複数法人ネットワークなど
- 初期構築費:300万円〜
- 月額運用費:30万円〜(ライセンス・保守・サポート含む)
※二次開発(通知連携・監査支援・AI分析等)は、段階的に導入可能です。詳細は別途ご相談ください。
1. 会計入力機能(拠点単位)
- 対象項目:日付、支出区分、科目、金額、支払方法、摘要(備考)
- Webブラウザでの入力(FileMaker Data API経由)
- PC/スマートフォン/タブレットに対応
- 拠点ごとにログイン、他拠点のデータは閲覧不可
2. 科目マスター管理
- 拠点独自の科目名称を自由に登録・編集・削除可能
- 共通科目との連携・統合も今後の拡張対象に
- 使用頻度に応じた「よく使う科目」リストに対応
3. 安全性と利用権限
- 各ユーザーにIDとパスワードを発行
- 「入力者」「管理者(承認者)」など役割別の権限設計
- SSL通信、操作ログ記録、編集制限設定
4. 集計・確認機能(基本)
- 支出一覧の表示(支出日・金額順・科目別など)
- 月別・年別などの自動集計表示
- 任意期間によるフィルタリング(例:2025年4月〜6月)
- CSV出力対応で、Excelや他システムとの連携も容易
5. 拡張設計の前提
本システムは、初期段階から「先々の追加機能」を見越して設計されます。
現段階でグラフや自動通知等は搭載しませんが、以下のような発展項目を追加できる構造を保持しています。
- 支出上限超過アラート(LINE通知)
- 支部ごとの経費傾向分析
- 本部ダッシュボードへのリアルタイム連携
- PDF出力・印刷レイアウト機能
- AIによる異常支出パターン検知(ログデータ活用)
6. 導入支援と運用支援
- 初期導入時には支部ごとの設定支援を実施(ユーザー登録・科目初期設定)
- 利用マニュアル・操作手順書を提供
- オプションで初期レクチャー(オンライン)にも対応
Theta IRISが提供するこの一次開発は、現場での確実な利用に焦点を当てた“拡張できる骨格”として設計いたします。
「今できること」だけでなく、「あとから育てていけること」を大切に、会計実務を確実に支えるシステムをお届けします。